御奉納のお支度は、一大イベントです!神様に捧げる祈りの舞を御奉納するのですから、身を清め正装し失礼のないよう、細心の心配りをして準備します。神社仏閣の敷地内にある重要なお部屋をお借りする際などは特に注意をしなければなりません。
それでも、この時間は舞人の私たちにとって、幸せなひと時でもあるのです。上の写真は、鶴阿弥先生と佐々木恵美子さんのお二人。ちょうど、先生ののお支度が整ったところです。
こちらは、ヘアメイクが終わり、最後に髪に麻ひもを結んでいる場面。貴重なものですので、大切に扱うよう心がけます。舞をする時は、頭の一番上で髪を一つにまとめます。慣れるまで少し時間がかかるのですが、これは神様の前で自分のすべてを御見せするためなのです。麻をつけると、何故か気持ちがしゃきっと引き締まります。
先輩の中島左貴さんや木村差代子さんの存在に感謝です。経験豊富なお二人は、皆さんが美しくなっていくのを微笑ながら暖かくサポートして下さいます。そして、一年前は、こんなことになるとは思ってもいなかった同期の宗形幸江さんや私、五十嵐ふじこも頑張っております。
支度が整うと、「あちらに行って」と案内され向かってみるとお清めの儀式が… 今回は、日本舞踊の大先輩でいらっしゃる田中孝枝さんが特別参加をされ、孝枝さんは御奉納直前に私たち一人ひとりに切り火をして送り出して下さったのです。今回、孝枝さんは伊勢猿田彦神社で頂いたという貴重な火打ち石をご用意されたそうですが、頭の上でカチッカチッとなる音が心地よく、本当に祓い清められた感じがしました。そして、何だかとっても嬉しかったです。
この様に、古くから伝わる日本の伝統を重んじることを、これからも大事にしていきたいですね。
今回は、舞人の舞台裏を少しだけご紹介させて頂きました。
つづく…
富士子ちゃん、いつも素敵な文章をありがとう!
奉納前の慌ただしくも身の引き締まる、そして大家族のような温かな雰囲気が、私も大好きです。
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左貴さん、いつも私たちを妹のように暖かく見守って下さって本当にありがとうございます。
今回の御奉納でご一緒させて頂くことが出来て、本当に嬉しく思っています。
これからも、どうぞ宜しくお願いします。
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