北海道神宮アマミ舞ご奉納

9月に入り、秋の氣配を感じる今日この頃、皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

この度、北海道神宮正式参拝、アマミ舞ご奉納を執り行いました。これまで各地で奉納舞を行って参りましたが、2023年という年に、兼ねてからの思いを形にし、北海道の大地で祈りの舞を捧げることが出来ましたこと、ご報告申し上げます。

しかしながら、今回は、これまでの経験の上に、新たな始まりという大きな意味を持つご奉納となりました。北海道には、熱心なアマミ舞のメンバーがおり、又、ご支援下さる方々の存在がある故、北海道神宮ご奉納は果たさなくてはならないと、鶴寿賀先生は常々語られていました。

まさしく今回は、今この時、約束の元に強い決意を胸にした舞人が、奄美、屋久島、壱岐、大分、神戸、奈良、大阪、そして北海道と、各地から集結し、この格式誇る北海道神宮、参集殿に立つ貴重な機会をいただきました。

ご奉納となると、覚悟が必要なのは当然のことですが、今回は、稽古を始めるに当たり、しっかりと準備しなければなりませんでした。北海道入りした鶴先生は、改めてこの度のご奉納の意義を自ら問う中で、アイヌ民族の方々への思いを噛み締め、深い祈りの中に入られるのでした。

そして、先ずは、アイヌゆかりの地である藻岩山へ向かうことに。ここで、北海道の大地のエネルギーを感じつつ、アイヌ民族の方々への感謝を捧げ、あわのうたを舞わせていただいたのです。

先ずは、この場所で祈り舞うことことができ、氣持ちが落ち着いた我々は、北海道の雄大な景色を眼下に収め、心解き放たれていくのを感じつつ、その後の鶴先生の一言に驚きを隠せませんでした。なんと、今回の奉納舞を「君が代」から、「よいすら」に変更すると仰ったのです。「よいすら」とは、奄美の島唄で有名な朝崎郁恵さんの名曲です。元々、この曲に振りをつけ、先生や宝珠之位の先輩たちが舞っていらっしゃいましたが、何とこのタイミングで難しい振り付けを9人で舞うこととなり、氣もちを新たにしました。しかし、この選択は、最高最善!何故なら、アイヌと奄美は、ひとつであり、縄文の意識でつながっている他ならならないからです。私たちは、その鶴の一声に氣持ちが舞い上がっていきました。

北海道の地で、朝崎郁恵さんの曲で舞うことに、深い感銘を覚え、ここに来た意味もう一度を受け取りました。何より、鶴先生は、全身全霊で私たちを指導して下さるのです。これ以上のものがあるでしょうか!ご奉納に向かう先生のお氣持ちに寄り添うことは、弟子として歓び以外の何ものでもありません。

そして、ミラクルは起こりました。何と、沖縄は八角堂の小嶋さちほさんが北海道入りしていることが分かり、久しぶりに先生とさちほさんがご一緒することに。更には、北海道在住、アイヌ民族伝統弦楽器、トンコリ演奏者で知られる、二宮規一さんにご献奏をご依頼して下さり、これも天の計らいであるのか、初ご対面のお三方による奉納演奏となったのです。

ここから、本当に始まっていく、人生に対する新しい始まりと、魂のレベルで、元々の大いなる源に、根源なるものに還っていく、そんなこもを受け取らせていただきました。

さちほさんはライアーで、和合、元還りをテーマに音魂を降すということに。二宮さんは、無限に響き渡る美しいトンコリの演奏を。そして鶴先生は、全身全霊で祈りの舞いをご奉納下さいました。そのお姿に、観ている人たちは涙し、祈りでひとつになったのを感じました。それは、アイヌ民族の祖先や、世界中の先住民、そして、人類のすべてのご先祖様に届いていたに違いありません。

まさに、天の采配によって生まれた奇跡の共演となり、あの場をご一緒させていただいた皆さまと、心の平安を共有することとなりました。そして、今こそ、私たちは、縄文の意識に立ち還り、愛と尊厳、思いやり溢れる世界を私たちの手で築いていく時が来たことを受け取り、新たな未来に希望の矢を解き放す時であることを分かち合う奉納の儀式となったように感じます。

あれから一週間、今も尚、あの時の感動が心を暖めてくれています。

鶴先生、この度のご奉納、誠におめでとうございます。また、私たち弟子を北の大地に導いて下さり、心より感謝いまします。

さちほさん、二宮さん、素晴らしい音の響きで、私たちのハートの目覚めを促して下さり、真実を分かち合って下さつありがとうございました。

また、この度のご奉納のために、多大なるサポートいただいた北海道チームの皆さん、本当にありがとうございました。

最後に、限界を乗り越え、その先の未だ見ぬ世界へと、常に私たちを導いて下さる鶴寿賀師匠に、心からの愛と感謝、尊敬の念をお送りしたいと思います。

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